転勤族妻(転妻)として生きて10数年。引っ越し回数は、3回ほど・・・まだまだ甘ちゃんな転妻だと自覚しています。それでも、辞令から引っ越し・その後の手続きまでの猛烈な忙しさを思い出すと、遠い目をしてしまいます。現在、子どもの(県外の)高校受験のサポートをしており、その防備録としてブログを立ち上げたのですが、たまの息抜きとして、転勤族の妻としての『思い』も吐き出してみようかな・・・というページです。

引越し後も忙しい日々は続く転勤族の妻
前回は辞令後の引越し前についてブログに載せましたが、今回は引越し後のお話です。
荷造りが終わったはかりなのに、早速、荷解き

引越しの荷物を送り出してホッとしたのも束の間・・・新しい土地で荷物の受け取りがあります。今回は、荷物受け取りの立ち会いは主人にお願いしたので、私はやってません。ただ、新居に着いて一番最初に目に入るのは段ボールの山。主人は仕事でほぼ不在なので、荷解きは、私1人で行います。
ただ、荷解きだけをするわけにはいきません。大量のダンボールを横目にすぐに日常のスタートです。日常の家事育児に加え、荷解きをしながら、その他の作業を平行して進めます。幸いなことに、今回は子どもの学校が春休み中での引越しだったので、数日間は学校のペースに合わせる必要がなく家族のペースで動けたのは良かったです。
つい先日まで山のダンボールの中に荷物を詰めたばかりなのに、それを数日後に取り出さなくてはならない・・・。コレ・・・なんとも無意味で悲しい作業だと思いませんか!?
ダンボールから出すために、ダンボールに入れるんですよ。大量の荷物を!
暮らすために役所の手続き・学校の手続き・色んな手続き
大量のダンボールの荷解きをしながら、暮らすために必要な手続きをしていきます。
①新しい土地に住む際には役所関係の手続きは必須です。住民票や子どもの医療費関係、免許証の住所変更の手続きもあります。
②子どもが新しく通う小学校に出向いて、必要な書類を受け取ったり必要なものを購入しなくてはなりません。そのために春休み中にも関わらず、子どもが新しく通う学校へ行かなくてはなりません。
中途半端にしか終わっていない荷解きが気になりつつも、手続きのために、役所や警察署、転校先の小学校へと足を運びます。
③手続きのために色々な場所に行きながら、通販やポイントカードで登録している住所の変更をちまちまネット上で行います。盲点なのが、この通販やポイントカードの登録住所。あまり利用しないからといって放置しておくと、郵便局の転送期間を過ぎると旧住所に届いてしまいます。私たちにも、何度も前居住者の郵便物が届いたことがあります。
転勤による余計な出費
①子どもが、新1年生の時にせっかく購入した体操服や給食着・・・転居先の小学校に合わせるために買い換えます。転勤族の子どもは、誰も友達がいない中、新しい学校に1人で通うことになります。私も子どもの頃に経験あります。知っている人が誰もいない学校に放り出される我が子、周りの子どもと違う体操着等に疎外感を感じるかもしれない・・・そう思うと、まだ着ることのできる体操服等があるにも関わらず、周囲に合わせるために新しいものを購入します。学校のジャージやら体操着やらって、結構、お値段しませんか!?さらに、長野県では、給食に指定されたお盆を使用するとのことで、お盆も購入しました。

②また、転居したばかりは、調理器具の荷解きも出来ていない上に移動疲れもあり、どうしても「外食」に頼ってしまいます。本来ならば、疲れたときこそ栄養のある食事を・・・と思いますが、そんな余力はありません。「外食」は、手作りよりも高くつきます。楽しみや息抜きためにする「外食」ではなく、必要に迫られてする「外食」です。
③さらに、新居の間取りは、転居前の間取りと全く同じという訳にもいきません。間取りが同じだったとしても少しづつ壁と壁の距離が違ったり、収納スペースが異なっていたりします。そのため、荷物を収納できるように突っ張り棒を買い足したり、台を買い足したりします。さらに、カーテンの長さがが微妙に足りなかったり、大きすぎたりするのでカーテンも新調します。新居を過ごしやすいものにするためにニトリへと足を運び、福沢諭吉(今は、渋沢栄一)が財布からスルスル抜けていきます。
④想定外だったのが、洋服です。今回は、関東園から長野県へと引越したのですが、長野県は関東圏に比べ「寒い期間が長い」です。そのため、関東圏に住んでいた際に着ていた洋服では寒くて仕方ありません。気候が異なる地域に住むことになれば、それに合わせた服が必要になります。考えてみれば、当たり前のことなのですが、実際に引越しをして初めて新天地の気候に合わせた服を買い足さないと間に合わないことに気づきました。ここでも、福沢諭吉(今は、渋沢栄一)が財布からスルスル抜けていきます。
これらの出費は、転勤による転居がなければ、支出しなくて済んだものですよね。
慣れないスーパー、どこに何があるか分からない
これ、地味にストレス溜まります。慣れたスーパーだと販売している物の配置を把握しているので、買い物がスムーズに短時間で終わりますが、慣れないスーパーだと、どこに何が置いてあるのか分かりません。そのため、買い物自体に余計に時間が掛かります。
ただでさえ、手続きや荷解きに時間を使いたいのに、日常の買い物にまで余分に時間がかかります。これ、ストレスですよ。
新しい土地は身体が慣れるのにも時間が必要
①幼い子を抱えて転居すると気候に慣れるまで、子どもは体調を崩しがちになります。さらに、子どもは、全く知らない学校に放り込まれるので、子どもの精神的な負担が多いので、さらに体調を崩しがちになります。転居後の子どもの看病は想定しておく必要があります。
意外だったのが、大人である主人や私も新天地へ行く度に寝込むほどの病気になってしまうのです。土地によって気候が変わるせいか、身体が慣れず免疫力が下がるのだと思います。
転勤の度に、家族全員、寝込むほどの病気になります。これが結構キツい・・・。もちろん、近所に頼れる親戚は誰もいないので、自力で乗り切るしかありません。この病気の期間を耐えると、新しい土地の気候に慣れてきます。
②そして、関東圏から長野県へ引っ越して、慣れるのに一番時間がかかったのが、『雪』です。関東圏では、冬の時期でもカラッと晴れて、街にフラッとお出掛けすることもできましたが、長野県では雪が降るせいか、冬の間、常に空がどんよりしています。このどんよりとした空が、精神的に堪えます。さらに、慣れない雪の運転で外出自体が億劫になります。長野県へ引っ越してから3年ほどは、毎年、秋から冬に向かう時期には、気持ちが常に落ち込んだ状態になっていました。4年目くらいから、少しずつ慣れてきたように思います。それでも、私にとっては、どんよりした冬空は無い方が良いです。
The 孤独
放り出されるって正にこのこと。転居した当日、夕食を買いに新居の近くを母子で歩いていたときのこと。「ここでは、私たちの事を知る人は誰もいないんだ・・・」と、フと思ったことを記憶しています。

実際、育児は、基本的に困ったことがあっても、相談相手はいません。
育児に関して「誰かに聞いてみたい」と思ったところで、「そういえば、聞く相手がいない・・・」と、思った事が何度となくあります。その度に、どのように対処したのか記憶がありませんが、何とか1人でやってきたのだと思います。
主人、子どもは、それぞれ会社と学校で強制的に人間関係を築いていかなくてはならないので、それはそれで大変なことだと思います。ただ、私は、自ら行動しないと、人間関係を築けません。新天地には、私には知り合いが誰1人としていないのです。「気楽」なのかもしれませんが、気づけば話し相手は家族しかおらず、「孤独」に陥ります。
転勤族の妻が持つべき資格
転勤族の妻であれば、必ず悩む「仕事」問題。私も仕事を辞めて、専業主婦となり、主人の転勤について行きました。そうしなければ、子どもが幼い頃から家族バラバラの生活です。
いつか仕事を!と、思い「ある資格」の勉強をし、無事に取得することができました。今は、その資格に関連のある仕事(時短アルバイトです。)をしています。時短アルバイトと言えど、10年ほどのブランクがあった私ですから、資格を取っていなければ、スムーズに就業できなかったと思います。
何の資格を取得したのか気になる方もいらっしゃるかと思いますが、転勤族の妻として必要な資格は、私が取得した資格ではありません。転勤族の妻として一番必要な資格は・・・
普通自動車免許
です。ペーパードライバーでは、意味がありません。高速道路、細い道、山道・・・どんな道路でもスイスイ運転できるスキルがあれば、なお良しです。

子どもの頃から関東圏に住んでいた私は、免許を取得した後、ペーパードライバーとして10年以上過ごしていました。そして、車の運転ができずとも、特に不便を感じずに問題なく生活をしていました。
しかし、転勤によって長野県に住み、初めて車社会の壁にぶつかりました。
子どもが小学生までは子ども自体の移動範囲が狭いのでまだ良いのですが、中学生になると移動範囲がグッと広くなります。電車やバスが充実していない長野県では、子どもの送迎必須。週6で送迎に駆り出されたり、さらに驚いたのが、中学校からの要請で学校の行事や職場体験等の授業で送迎が必要になることもあるのです。
誰かに運転して貰う方法もありますが、さすがに週6回の送迎を誰かにお願いするわけにもいきません。何より、免許を持っているにも関わらず、自分の落ち度で運転をしてこなかったのに(過去の生活環境によるものだとしても・・・)、人様の運転で車に乗せてもらうのが、とても心苦しく感じます。
私は、長野県に引っ越してから10年以上のペーパードライバーを返上し、今では、運転をしています。ただ、このペーパードライバーを克服するまでの道のりは、簡単ものではありませんでした。実際、今でも運転は嫌いです。
転勤族の妻として、夫の転勤地について行くのに一番必要な資格は、使いこなせる「普通自動車免許」なのです。
結局、関東圏から長野県への転居後、落ち着くまでには2、3ヶ月はかかったと思います。子どもは、新しい学校に慣れるまで1年はかかったそうです。
以上が、転勤に伴う転居の『転居後』についてのお話でした。各会社や家族の状況、転居の距離によって、他にも様々な問題に直面するのだと思いますが、今回、紹介してのが我が家の場合のお話です。
ご主人の転勤の度に新しい土地に行くことは、ついていく家族の方も肉体的にも精神的にも負荷がかかります。辞令後の怒濤の日々を思うと、できれば、転居を伴う転勤は避けたいのが事実です。そのため、辞令の時期が近づくとソワソワとして落ち着きません。このソワソワした気持ちを数年から数十年続けなければならないと思うと、転勤制度は、働いている本人のみならず家族の人生に多大な影響を与え、そして大変なものだと思います。
ただ、ずっと同じ土地で暮らしていたら知らなかったこと、触れることができなかったことが沢山あります。外に出たからこそ、出身地の良さを実感することもできました。
悪いことだけではない転勤による転居・・・。分かっていても、渦中にいる間は、落ち着いて根を下ろした生活に思いを馳せるのでした。
ご主人の転勤により各地を転居する奥様たちと子どもたち・・・ご家族に幸あれ!
コメント